徳島県の住宅ローン事情 諸経費 ③固定資産税の清算
2024/10/21
固定資産税とは?
固定資産税の概要
土地: 住宅用地や商業地、農地など、あらゆる種類の土地が対象となります。
建物: 住宅やオフィスビル、倉庫、商業施設などが対象です
固定資産税の清算
固定資産税の清算とは、不動産の売買に伴い、売主と買主の間で固定資産税の負担を公平に分担するために行われる手続きです。固定資産税は1年間分を一括で課税されるため、売買が年度の途中で行われる場合、売主と買主のどちらがどの期間の税金を負担するかを調整する必要があります。この調整を「清算」と呼びます。
清算のタイミング
固定資産税の清算は、通常不動産の引き渡し日に行われ、その日までの税金は売主が負担し、それ以降の税金は買主が負担する形で分割されます。
固定資産税清算の流れ
固定資産税の清算は、以下のように行われます。
- 固定資産税の課税額を確認:
- 市区町村から送られてくる固定資産税の納税通知書に記載されている税額を基に清算額が決定されます。
- 不動産に対して課税される固定資産税と都市計画税(あれば)の合計額を使用します。
- 日割り計算: 固定資産税の清算は通常日割り計算で行います。一般的には、1月1日から12月31日までの365日を基準に日割り計算を行います。売買契約書に基づき、売主と買主の税負担期間を明確にします。例えば、引き渡し日が8月1日の場合:
- 売主が1月1日から7月31日までの税金を負担。
- 買主が8月1日から12月31日までの税金を負担。
- 清算額の支払い: 売主が年度全体の税金を既に納めている場合は、引き渡し日の翌日から年末までの税金を買主が負担することになります。買主がこの負担分を売主に支払う形で清算されます。
清算例
不動産の固定資産税年額が100,000円で、引き渡し日が8月1日だとします。この場合、日割りで計算すると、売主と買主の負担額は以下のようになります。
- 売主の負担期間: 1月1日から7月31日( 212日)
- 売主の負担額 = 100,000円 × 212日 / 365日 = 58,083円
- 買主の負担期間: 7月1日から12月31日( 153日)
- 買主の負担額 = 100,000円 ×153日 / 365日 = 41,917円
この場合、引き渡しの際に買主が41,917円を売主に支払うことで清算します。
注意点
- 清算の基準日: 固定資産税の清算における基準日を、売買契約書で定めることが一般的です。通常は1月1日を基準日としますが、取引の合意内容により異なることがあります。
- 未納の場合: 固定資産税がまだ支払われていない場合、清算方法は当事者同士で確認が必要です。
- 都市計画税の清算: 都市計画税も同様に日割りで清算される場合があります。
- 新築の場合:新築の場合、完成時点では固定資産税の納付は無く翌年から所有者に請求されることなります。清算のタイミングによって有無が決まります。
まとめ
不動産取引における固定資産税の清算は、売主と買主が公平に税負担を分担するための重要な手続きです。引き渡し日を基準に日割りで計算し、売主と買主の間で清算額を適切に調整することで、トラブルを避け、スムーズな取引を進めることができますので、取引前に一度確認してみましょう。